年度明けましたが、そろそろ落ち着いたかたも多いんじゃないでしょうか。

さて、4月7日(日)に開催した地域自然情報研究会の報告です。
この日は、新宿中央公園でも桜が咲き乱れ、そこいら中で花見をやっている中、私たちはその一角にあるエコギャラリーで、酒も飲まずにマジメにお勉強(人によってはレジャー)をしていたわけです^^;

今回は、立正大学 地球環境科学部 外部研究員の今井 優 氏から、『深層学習による空中写真を対象とした土地被覆分類の試み』というお題で話題提供をして頂きました。

今井さんは鳥類が専門だそうです。そんな中、個体数変化の要因や生息条件を明確にするために、土地被覆の変化と生物のモニタリング情報を照合したらいいのではと考えたそうです。
そのためには、経年的な土地被覆図を作成しなければならないのですが、空中写真判読にはそれなりの労力と時間(と技術)が必要になります。
そこを空中写真の自動分類でなんとかできないかと思っていろいろと試行をはじめ、空中写真のRGB値を使ってみたり、教師なし分類などいろいろと試行をされており、ここ数年は深層学習の手法を用いた試行を進めているそうです。

話題提供は、そもそも機械学習と深層学習って?というところからはじまり、写真は地理院タイルの写真を、土地被覆は環境省植生図と基盤地図情報の建築物・道路縁・水域を用いて、pix2pixという汎用画像変換プログラムを用いてモデル構築を行ったという内容でした。結果としては、正解率はあまり芳しくはなかったようですが、土地被覆の種類によってはそこそこの結果が得られたようです。それなりに課題も多く、その解決を図るために今なされていることなど、今後の展開についてもお話し頂きました。またその中では、pix2pixによる土地被覆分類の具体的な手順として、マシンの購入、環境構築のしかたからはじまる、解析の進め方についても詳細にご紹介を頂きました。

当日の発表資料はこちら(>>>

実は、内容的にはかなり難しくって。
GAN、CNN、U-netとかなり専門的な用語が連発されたのですが、、、丁寧に説明を頂き、全くの素人であるワタクシでも何となくは理解できました。
ありがたいです!

その後、意見交換がおこなわれ、方法論や教師データのあり方など活発な意見が出されました。
今回は、コンサルさん、調査屋さん、大学関係者、学生さんなどかなり多くの方が集まり、過去を含めたこの研究会で最も多い(かもしれない)30名もの方が集まりました。
中には、深層学習や画像分類などにかなり通じている方もいらっしゃったようで、かなり専門的なご意見もありました。


(とっても賑やかです!)

 

さて。
地域自然情報研究会では、話題提供者をいつも探しています^^;
実は今井さんは、2013年にも別の話題でお話しを頂いていて、2度目の登場です。なので、1度お話し頂いた方の再登場も可能です。

今後の研究会についても、話題提供含め、ご参加お待ちしております。