こんにちわ。
暑さがエグイですね。

さて、7月15日(土)に開催した地域自然情報研究会の報告です。
今回は、GCNの会員になって頂いている、山田 由美 氏から、話題を提供して頂きました。

お題は、
『減災と生息地提供を両立させる生態系管理(NbS)』

そもそもですが、NbSって何だ?という話ですが。山田さんのお話の中でも定義を示して頂いています。
『自然に根ざした社会課題の解決策(Nature based solutions( NbS ))とは「社会課題に効果的かつ順応的に対処し、人間の幸福および生物多様性による恩恵を同時にもたらす、自然の、そして、人為的に改変された生態系の保護、持続可能な管理、回復のため行動」である(IUCN 国際自然保護連合 2020) 』

そんなNbSを主眼に置いて、今回は、お話を頂きました。
ざっくりいうと。。。氾濫原でNbSを進める社会的背景からはじまり、その具体的事例として不連続堤防(霞堤)に着目して洪水調整に役立つのかという議論、氾濫原を利用する希少鳥類のコウノトリをシンボルとして考えての生息地分布予測、減災効果と希少種の出現の両方が担保されることが共便益性のある氾濫原管理と捉えそのエリアを抽出、以上のことをIUCN基準に照らし合わせた時に考えられる課題と考察を進める、といった内容でした。

山田さんの最後の議論でも出てきた有名な以下の写真。当時、かなり話題になったと思います。
皆さんの意見もココに集まっていました。もちろん、今回のように議論を突き詰めるのも大事なことです。一方で、この写真をどう考えてどう進めていくのか、というのがわかりやすくて、そのためには、多様な主体間で、双方の価値観を認め合った上での議論や合意形成が重要なんでしょうね~とも思いました。

出典:朝日新聞(2022)飯塚悟氏撮影
https://www.asahi.com/articles/ASQ8L63RCQ8LPLZU001.html

そういえば、コウノトリの分布予測で、MaxEntを利用していました。
私としては少しあやふやなところだったので、MaxEntの基本的な考え方をわかりやすく説明していただいのは、とてもありがたかったです^^;

なお、今回のパンフレットなどはこちらです。
>>詳細はこちら

さて、今回の研究会は、新宿エコギャラリーという現地会場と、zoomのオンライン会場のハイブリッド形式で行いました。現地会場は9名、zoom会場は14名で、計23名の参加でした。今までの研究会の中でも、だいぶ参加者が多かったのは、NbSが社会課題として大きく認識されていることなんでしょう。

こんな感じでやってました^^
会場は少し寂しいですが。
お顔は見えませんが、ネットの向こうにも多くの方がいらっしゃいました。

今回は、この会場での2度目のハイブリッド開催。配信方法も前回と同じだったのですが、やはり少し遅れてのスタート。中々難しいものですね。
なお、次回は年内に行う予定です。
山田さん、ご参加頂いた皆さま、ありがとうございました。

文責:梶並